おはようございます
今朝も雨
スッキリしないお天気が続いている川崎です。
去った日曜日は、教員採用試験が行われ、我が家の末っ子も採用試験に臨みました。
同業者の方々からは、息子が三人もいるのに会社を継がせないの?とよく聞かれますが、子供には子供の人生がありますからね。
自分の意思で職業を選択することも、自分の人生に責任を持つことの一つだと私は思うのです。
なので、息子たち自身が希望すれば、もちろん家業を継がせますが、他にやりたいことがあるのであれば、選択は本人に任せています。
長男も教員志望で、大学は教育学部に進み、中・高の社会科の教員免許を取得しましたが、最終的には一般企業に就職しました。
これも本人の希望であって、一般企業への就職の相談をされたときに私は「働くのは自分だから、自分がやりたい方に進んだらいいよ」と答えました。
今朝の東京新聞にこんな記事がありました。
『川崎市教委 教員試験応募者が激減 本年度 前年度比262人減の1257人』
川崎市教育委員会は、市立学校の本年度の教員採用試験の応募者が、前年度比二百六十二人減の千二百五十七人だったと明らかにした。倍率は四・一倍。人数・倍率とも近年で過去最少となった。教員志望者は全国的に減っているといい、市教委の担当者は「インターネットでの広報活動を強化するなど、改善を図る」と話した。
川崎市教育委員会によると、応募者は過去十年間、千五百~二千人程度で推移し、一年間で二割近く減ったのは異例の事態だとのこと。
とは言っても、昨年の倍率を見るとほとんどの教科が3倍程度のところ、息子が目指している高校の英語科は、7.3倍という高倍率だったので、今年も狭き門なのだろうと思います。
しかし、教員志望者の激減は川崎市や神奈川県に限ったことではなく、全国的に教員採用試験の倍率が低下し、採用倍率が1.2倍の自治体も出てきているそうで、日本の教育は、危機的状況を迎えているという記事もあります。
学校という職場の過酷な労働状況が見えてきたことによって、教師になることを夢見てきた学生の中には、その夢に終止符を打とうとしている人が増えてきているそうです。
民間企業の就職活動が売り手市場になっていることや、教員の過重労働をめぐる報道により教職へのイメージが悪化したことなどが原因の一端なのだと思います。
また、モンスターペアレントの問題もありますね。
保護者の無理解と理不尽な要求が増大していると話す現役の教員もいます。
教えるという本来の仕事以外に、このような保護者への対応が続くと、先生たちも疲弊していきますよね。
教職に就くことを夢見てきた学生が、労働環境が悪いからという理由で教職をあきらめるというのは、悲しいことです。
また、熱意をもっている学生たちが教職を去って行くことで、なんとなく思いつきで採用試験を受けたような志願者が合格してしまうことが危惧されますね。
教員は労働者であるとともに、教育の専門家です。
そうした教員の専門性の発揮のためには、それにふさわしい労働条件の整備が急務ではないかと思いました。