建設業界で人手が不足しているらしい。
中でも、専門技術を持つ熟練職人さんが足りない。

建設業界は人手不足?

そんなことないでしょうと、私は思う。
「仕事ない?」って聞いてくる職人さん、たくさんいますよ。

でもね、「仕事ない?」が意味することは、下請けさんなら「経営が成り立つ金額の仕事ない?」ということだし、一人親方さんなら「生活が成り立つ金額の仕事ない?」ということ。

確かに、経営が成り立たないような安い仕事、生活が成り立たないような安い仕事なら、腐るほどある。
でも、そんな仕事では自分自身、食っていけないし、家族も養えない。

ガテン系の仕事は、3K(危険・汚い・きつい)と言われるけど、それでも昔は高収入という魅力があったから、入職者も多かった。
高校を中退して職人さんになった同級生が何人かいたが、20歳そこそこでも高級車を乗り回し、羽振りが良かった。

しかし、いまや建設作業員の給料は、コンビニのアルバイト以下だという話もある。
汗水流して危険を伴う仕事をしているのに、給料がコンビニバイト並みでは、バカらしくてやってられないのは当然だと思う。

うちのような専門工事業も、請負金額自体が上がるどころか、逆に下がっているなかで、社会保険等の負担も大きくのしかかり、とても給料アップとまでは行かない。

一昨日、NHKでこんなニュースをやっていた。

『経団連 人手不足対応に外国人受け入れ拡大を』

建設業の人手不足

 経団連の榊原会長は7日、加藤一億総活躍担当大臣と東京都内で会談し、介護や建設業界で深刻化している人手不足に対応するには外国人の活用が重要だとして、受け入れの拡大に必要な法改正などを要望しました。

 会談の中で加藤大臣は「先月26日に取りまとめた緊急対策には、民間に期待される取り組みを別立てで掲げている。
企業において多くの雇用がなされており、働き方の面でのさまざまな取り組みを展開してもらっているが、さらに強い『三本の矢』につながるようお願いしたい」と述べ、ワークライフバランスの確立など、働き方改革に向けた積極的な取り組みを求めました。

一方、経団連側からは、介護や建設業界で深刻になっている人手不足に対応するためには、外国人の受け入れが重要だと指摘したうえで、とりわけ介護の人材はインドネシアやフィリピンなどEPA=経済連携協定に基づいてすでに受け入れている国以外からも受け入れられるよう、入国管理法の改正などを要望しました。

これに対して加藤大臣は、2020年には介護の人材が20万人の規模で不足するという見通しもあるとしたうえで、さまざまな受け入れ方法を検討していく考えを示しました。

何故に外国人?

工事の発注金額を適正に見直して、適正な工事代金を払ってもらえれば、職人さんにも希望が持てる賃金を払える。
賃金が上がれば、入職者も増える。

どうして人手不足なのかということを、もっとよく理解しないと、根本的な解決にはならない。